2010-07-14

St. Thomas



梅雨明け間近の、ウルトラhumidな空気に夏の匂いを感じます・・・

夏の夜更けはやっぱりjazz!まさしく、真夏の夜のジャズ!

youtubeで色々と映像を見ていると、意図せずに大好きなNiels-Henning Orsted Pedersen に遭遇する確率が高いから、不思議。天国で元気にしてますか、豪華セッション繰り広げてますか、ペデルセンおじちゃん。天国に向けて手を振ると、あの素敵な優しい笑顔でニッコリしてくれているような気がする。

2010-07-11

Boom Boom Satellites live house tour @長崎 (7月10日)

近かった。

久しぶりに、横にいる人の汗ばんだ腕に触れて「超気持ち悪い!」っていう感じのライブを見てきました。狭くて暑くて、ムンムンしてて、若者エネルギーが渦巻いてた空間で、グネグネ踊って堪能した!去年のスカジャンは、何ともいえない寂しさが噴出して不完全燃焼だったけど、今回のライブは全力で楽しみ飛び込んでいけた。素晴らしい素敵な時間をありがとうございます、御三人方。

楽しくて嬉しくて涙が出たのは、"push eject", "fogbound", "dig the new breed" そしてラストの"dress like an angel"!!初めて聴けた、ずっと聴きたいと熱望してた、生pushと生digは感動のあまり唸りました。久しぶりのfogはいつも足し算を楽しみにしていて、前半から低音がブリブリ響いて後半のロックな展開とメリハリがはっきり。

アルバムを聴いても感じるけど、何ていうか、正面を見据えて音を届けようという意識がますます強くなっているような。それをライブでも感じた。中野さんが一瞬、フロアをじっと見据えたのが印象深くて。ユナイトする快感を全力で出し尽くす姿勢が、とてもかっこよかった。

川島さんが終わりがけに「こんばんは、ブンブンサテライツです」って言ったのが、個人的にツボった。え、このタイミングで?と思ったけど、妙にぽわん~とした一瞬だった。

私はお二人の姿勢が好きです。これからもずっと、素晴らしい音楽を届けてほしいと思ったのでした。

2010-07-07

would'nt you miss me?



今日はSyd Barrettの命日です。

ロジャーが彼について語った言葉、

『アーティストという人種は、ただ単に他の人達とは違った風に物事を見たり感じたりするんだ。それは神の恩恵と言えるが、同時に恐ろしい呪いでもありうる。そこから得られる満足は大きいが、しばしば非常に重荷でもある。』

彼のアルバムを聴くと、精神崩壊寸前のギリギリの危うさにいつも息を呑む。混沌とした中ではっきりと見える、頭の中の世界を刻み込もうとしている、その生々しい息遣いに触れると、彼が宇宙からビームか何かで受け取って表現したんじゃないか?って思うぐらいの、たくさんの色がマーブルとなって目の前に広がる。その独特なサイケデリック感覚は、彼だけしか表現できなかったものです。

wish you were here. cause, we really miss you, syd.



2010-07-06

wimbledon2010 観戦日誌 #13&まとめ



Rafael Nadal v Tomas Berdych

ナダルが2年ぶり2度目の優勝でウィンブルドンが終わりました。

初めてのGS決勝進出に緊張したのか、ベルディッチはサービスの確率をなかなか上げられないまま苦しんで、終わってみればストレート負け。最終セットはメンタルの乱れも少し見られた。フェデラーをジョコビッチを倒しての決勝進出、もっと肉薄してほしかったんだけど・・・(正直、SFのマレー君との試合の方が見ごたえがある面白い試合だと思った) でも彼にとって本当に充実した大会でした。ランキングも一気に8位に!

ナダルは、大会前半は苦しんだ場面もあったけど、どんどん充実して本当に強かった。回り込んで打つフォア(クレーの癖?)はオープンスペースを作ってしまい、球速の速い芝では不利になるのかと思ったら、驚異的なフットワークを持つナダルにはそれがあまりウィークポイントになっていない、というのがびっくり。色んなショットを織り交ぜて、自分からたくさんの勝負を仕掛けることができるようになったのも、ナダルが芝でも強くなった理由のひとつ。と解説の福井氏が言ってました。決勝でベルディッチの1stがよくなかったのは、ラリーに強いナダルにとって圧勝できた大きな要因です。去年は本当に悔しい思いをしたから、再びの優勝はとっても嬉しい。ラファおめでとう!

そして不安なのがフェデラー・・・ QFで負けた後に「背中を痛めていた」とか他の選手を少しバカにしたような発言をしていたけど、そんなのは負け犬の遠吠え、言っちゃいけない!負けてもしっかり相手を褒め称える、それでこそトップの選手というもの。今のフェデラーのテニスは、何かが崩れ落ちてきている。ランキング3位を維持することさえ難しいように思う。USオープンまで、どのように立て直していくのか、注目したいです。

さて、ウィンブルドンが終わったのは寂しいけど、デ杯があるし、ツアーは続く。時間の余裕がある時はしっかり観戦しなきゃ。

2010-07-03

wimbledon2010 観戦日誌 #11

Rafael Nadal v Andy Murray

私はWBのマレー君をずっと見ていて、ナダルは決して勝てない相手ではないと思っていました。どの試合も充実していたし、本当にフレッド・ペリーになれると思っていた。ただチャンスは少ないだろうから、ミスさえなければ我慢していけば、勝つポイントはある。信じて全力で応援していたけど、力及ばず。マレー君のテニスは本当に素晴らしかった。それよりナダルが強かった。

ナダルの強烈なフォアと抜群のフットワークは、サービスでもラリーでもじわじわプレッシャーとなり、ショットの範囲が狭まる。ウィナーを取ろうとしてもミスる。エースを次々と入れても最終セットは1stに苦しみました。何度もブレイクされる場面はあったのに、しのいでキープするナダルの強さもプレッシャーになる。3セットでようやくブレイクできたのに、7ゲームでブレイクバックされた場面でマレー君は勝利から遠ざかってしまった。あのネットにかけたミスは致命的。

でもマレー君はたくさんのプレッシャーの中で潰れず、本当に最後まで全力で攻めた。以前はメンタルに波があってミスからイライラ自滅をすることもあったけど、強さに芯が備わってきた。GS取れるまであと少しとみた!

あー、ナダルが勝ったのはもちろん嬉しいけど、マレー君があと少しのところで優勝を逃したのは残念ショック。いい試合だった。見てただけなのに疲れました。

2010-07-02

women and country / Jakob Dylan


The Wallflowersのフロントマン、Jakob Dylanのソロ2作目。とっても味わい深い魅力にあふれた、素晴らしい作品です。しっとりとした熟成された音の広がり、何ていうか、何十年も使い込まれて滑らかでしっかりとした木の家具のような色合いが見えてきて、でも現代を生きる息吹がちりばめられている。

少しダークで内省的に感じた前作(もちろん最高!)に比べて、リラックスしたような印象。私はずっと彼の魅力的なボーカルと素晴らしいメロディセンスの大ファンなのだけど、
ここ最近はグッと深みが増してきた。肩に力を入れずのびのび、音と流れていく姿、本当にかっこいいです。

このアルバムは、彼のルーツをより掘り下げて見つめなおして生まれてきたんだと思う。アメリカに流れるロックの遺伝子を抗うことなく束ねて、深い愛情でもってクリエイションしたのが、伝わってきます。最新の流行や斬新さはないけれど、あたたかく大切に紡がれたひとつひとつの音に、眼を閉じて触れる幸せ。

父親がボブ・ディラン、というのは彼にとって大きい十字架かもしれない。だけど、それはもうずっと前に吹き飛んでいるし、彼の才能がこのように円熟していくのをずっと聴いていると、そんな下世話なものは素晴らしい音楽の前では何も関係がないということを実感します。


2010-07-01

wimbledon2010 日誌 #9

Rafael Nadal v Robin Soderling

RG決勝の再現マッチ。いきなり5-0とソーダリンに圧されて大ピンチで不安になったけど、そこから5-3まで勢いを取り戻してからは、ナダルの強さを見せ付けた試合でした。ビッグサーバー相手に、ナダルのサービスも同じぐらい強烈で、エースで付け入る隙を与えない場面もちらほら。でも膝が少し心配。

Andy Murray v Jo-Wilfried Thonga

ここまでストレートで勝ってきたマレー君がついに1セット目を落とし、アグレッシブなツォンガのプレイに翻弄される場面もありながら、気迫で勝利!こんなに感情をむき出しにするマレー君は珍しいかも?どちらかというと受身なテニスが、積極的にウィナーをキメにいく流れを作り出していて、それがうまくかみ合ったような印象。ナダルの壁は大きいけど、決勝進出そして優勝は夢じゃなくなってきたかも!GO Andy!!

Roger Federer v Tomas Berdych

調子を落としていようと「ウィンブルドンだけは何があっても負けるはずがない」と思っていた、ずっと信じていたフェデラーの不敗神話が、ついに破られる日がきました。涙が出ます。ベルディヒはこのタフな試合に全力で攻め続け、素晴らしいテニスでした。第4ゲームの6セット目、0-40で3つもブレイクポイントをフェデラーに握られながら、恐れずに1stサービスをガンガンに突っ込みキープした場面。あそこはお互いにとって大きなポイントだったと思います。この日のフェデラーは、特にショットが甘くて、何でもないミスを重ねていたように見えた。加えてメンタルでも乱れが見られた。決して簡単な試合ではなかったけれど、モメンタムを維持できない、攻め切れないフェデラーをベルディヒが恐れずに叩いたことが、結果を左右したのでは。

フェデラーはサンプラスに続く史上3人目の、ウィンブルドン7度目の優勝を逃しました。ランキングも3位に後退するとか。全盛期のようなキレもオーラも失われてしまったのは、誰の目から見ても明らかです。ここから、彼はどのように自分のテニスを進めていくのかを見つめていきたい。