2012-05-23

tidal waves



間近で感じたDettmannさんのDJとしてのエネルギー、DOMMUNEで丁寧な言葉でお話をされていた灰野さんの「好きなんです」という気持ち、そして「頭をクリアにして音楽を作る」「無駄にする時間なんかない!」というMark McGuireの姿勢・・・ ここ最近の私の3本柱です。ストイックさと、音楽に快楽を託す切実な気持ちと、建物を分解するように音の奥にあるモノを見つめていこうとする好奇心と、ちょっと誠実な気持ちと愛情を取り戻したような気分。

こうやって見つめるチャンスを与えてくれるY君ほんとにありがとう。

2012-05-16

vdsq


Mark McGuireのギターには光り輝くロマンチックな響きがある♡

2012-05-13

my new chill out mix






新しいchill out mixを作りました。

春のつもりが初夏になってしまった・・・

"dust bowl"は1930年代に何年間にも渡りアメリカで起きた砂嵐で、ウディ・ガスリーがこの時代の描写をしている"dust bowl ballad"を歌っているのがきっかけで、この古い災害を知りました。当時の写真や文献を読むとその規模の大きさに驚きます。この砂嵐が人災であることや、やせた大地が剥がされ空中へ舞い上がり人間を襲うようなイメージ、家を捨てて他の土地へ流れていく人間たち、というのに強く惹かれて作りました。folktronicaってタグ付けしたのは、当時のアメリカの音楽を意識したというのと、人の手の平のあたたかみを刻めるようなトラックを選んだからです。

"the empire of light"は大好きなルネ・マグリットの作品のタイトル。空は明るいのに建物は夜のように灯りがともっている。現実では起こりえないこの奇妙でシュールな感覚を込めました。なるべくドラマチックにせずに水面下で静かに激しく揺り動くイメージ。



どちらもsoundcloudでDLできます☆

2012-05-11

emotional landscape



毎年この時期になると気分が重たくなる。

でも楽しかったあの時間を思い返して懐かしい気持ちにもなる。

私の自転車の隣にあった白いvespaや原付に貼ってたシャケのシールや、トイレのポスター、みんなで意味不明なことを書き殴ったノートや、吸い殻いっぱいの灰皿、帰り道のアーケードで流れるTom Waits、些細なことも鮮明に思い出せる。

あの時に何よりもショックだったのは、エネルギーだと心から信じていた音楽ですら、止めることができなかった、あの瞬間に私の中からするりと抜けてしまった、どんな事があっても大丈夫だと思っていたのに、暗闇の空間で音は何も響かなかった。

あれから何年も経つけど、やっぱり今でも悲しいし寂しいと思う。

私が太陽の光を嫌いになったのは、自分以外の人間がいる空間であの時間を思い出すことが、すごく寂しくなるからだ。


2012-05-08

R.I.P. MCA





数日経ってもまだ信じられない気持ちがある。

アダムが最後に入院した日(14日)はロックの殿堂入りの日だったそうだ。

泣けてくる。


2012-05-06

lattice



5月2日は死ぬまで忘れない達成感いっぱいの夜でした。

SurgeonとMarcel Dettmannの隣でライティングできた喜びと経験は、本当に大きな大きなエネルギーとなった。groove at heartクルーの皆様、オーガナイザーのようへいさんに心から感謝します。もちろん、thank you so much, Mr. Anthony Child and Mr. Marcell Dettmann!!!

Surgeonは私にとってはずっと憧れの人で、1秒1秒が信じられない空間だったし、繊細で数学的な音のひとつひとつにシビれっぱなしだった。ジャケットを脱いだり着たりする仕草に几帳面さが出てたなあw それと音楽に対する深い愛情と無限の好奇心があるから、あんなにも自在に色んな世界を繰り広げることができるんだと思う。

Dettmannさんには圧倒されっぱなしだった。コンクリートなグルーヴにぐいぐい引っ張られて気づいたら朝の7時!びっくりするぐらい時間の感覚が無かった。ひとつも無駄が無いミックスの手捌きと音の抜き差しに惚れ惚れ。一貫した彼の音楽哲学の強靭な世界観に、熱狂的なエネルギー渦巻くベルリンで支持され続けている意味がわかった。グレーやくっきりとしたブラックが見えたプレイでした。すごくかっこよかった。

終わった後にDettmannさんと交わした会話。
「いつもプレイ時間はどれぐらいですか?」
「大体は3~4時間、たまに6時間や12時間もするよ。12時間はcrazy!」
(ハウスのDJみたい・・・) 「12時間だととんでもない量のvinyl持ってこないとですよね」
「そうなんだよ!今日持ってきた分で3時間ぐらいだから、移動がまじ大変。日本には持ってこれないよ~」(と興奮気味にしゃべる)

12時間とは恐れ入ります・・・でもきっと濃密でエキサイティングで、あっという間の12時間なんだろうな。フロアもブースも大変だろうけど。

お二人ともとてもナイスで素敵な方で、何より彼らの素晴らしいプレイに引っ張られて、私も最後まで全力でライティングできた。ここで掴んだ感触は私の中でまた新しいヒントとなった。あの空間の全てに感謝です。