2012-10-09

ドキュメント灰野敬二

お休み利用して「ドキュメント灰野敬二」観に行ってきました。

ただ、ひたすら、ずっと、灰野敬二という人物にだけ焦点を当て、言葉が流れて、一音一音が滲み出て染み込んでゆく。彼が纏う「黒」が最初から最後まで漂う。色んな音楽や表現やかっこよさってあるけど、灰野さまの存在はまさしく唯一無二であり、誰にでも伝わる優しさがあり、想像を絶するような孤高の頂点であり、灰野さまを尊敬する気持ちに言葉はいらないんだなって、改めて思ったのでした。

噂に聞いていた「楽譜」や不失者の練習風景はもちろん圧倒されるシーンで、一音一音とリズムの裏と表や、言葉と言葉の間や、シンプルなことかもしれないけど突き詰めるのってよほどストイックじゃないと出来ないし、それを体現しよう伝えようとする姿が強烈にかっこいい。それはまさしく「ロック」「ハードロック」「ハードコア」の何者でもない。

2008年に亡くなった小沢靖氏(不失者のベースの方)のことを語る口調、両親について語る口調、「この世に産み落とされたものは永遠に消えない」と語る口調、全てが優しくたしかな愛情が込められていて、涙がぽろぽろと止まらなかった。

ラストの「好きだからです」の言葉と笑顔、そしてあの言葉。

とにかく激しく揺さぶられる感動的な作品です(誤解されそうな表現だけど)。



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